公務員の金銭会計の総則と基本的知識|よく使う規定、決算などを解説

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公務員の金銭会計の総則と基本的知識|よく使う規定、決算などを解説

公務員の金銭会計の総則と基本的知識|よく使う規定、決算などを解説記事一覧

財務の概念 「財務」とは、財政に関する事務を総称する言葉です。「財政」とは、普通地方公共団体(※)の長が、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百四十九条第六号の規定により、その行政目的を達成するために必要な現金等の財産を取得(※2)し、管理(※3)し、及び処分(※4)する一切の作用をいいます。また「会計」とは、財務の一部であり、現金等の財産を取得し、管理し、及び処分する手続、決算の調製及びこ...

法律及びその命令を合わせた法令と普通地方公共団体における条例、規則等を合わせたものを「法規」と総称します。金銭会計に関する法律及びその命令(以下「法令」といいます。)は、主に次に掲げるものが挙げられます。また、これら以外においても金銭会計事務に関する法令があります。地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二編 普通地方公共団体 第九章 財務同法は、日本国憲法(昭和二十二年施行)に基づき、地方自治...

地方自治法では、普通地方公共団体の会計事務(金銭会計事務をいいます。以下同じです。)の公正な執行を確保するため、歳入の徴収・調定、支出負担行為、支出命令等を行う命令機関と、これらに基づいて現金の収納及び支払い、財産の記録管理等を行う出納機関を設置し、それぞれ権限を分けています。また、現金の取り扱いは、その業務に熟達した金融機関を指定し、現金の出納事務を取り扱わせ、出納事務の安全で効率的な運用を図っ...

会計規則等は、資金前渡受者又は金銭出納員が人事異動又は所管する事務の移管をした場合について、事務の引継ぎを定めています。以下一般例として解説しますが、日数や基準は自治体ごとに定めている会計規則等に従います。資金前渡受者及び金銭出納員の事務引継(会計規則等に規定のある事務引継)人事異動をした場合資金前渡受者及び金銭出納員が、人事異動により入れ替わる場合は、引継原因の発生の日から 10 日以内(※)に...

会計規則等では、現金、有価証券又は小切手帳に亡失、損傷その他の事故があったときの報告の規定や現金、有価証券等の出納・保管に関する監督責任や保管責任を、地方自治法では、会計事務に携わるそれぞれの職員が負うべき賠償責任をそれぞれ次のとおり定めています(地方自治法第二百四十三条の二)。1 亡失、損傷等の報告について 会計管理者、金銭出納員、現金取扱員及び資金前渡受者は、その保管している現金、有価証券又は...

総計予算主義の原則(地方自治法第二百十条)とは「総計予算主義の原則」とは、「予算は、歳入予算と歳出予算とを混交せず、収入はその全額を歳入予算に計上し、支出はその全額を歳出予算に計上する(原則)」をいいます。これは、歳入歳出予算をとおし、収入及び支出の実態の把握を容易に、かつ、予算執行の上からの責任を明確にすることで、予算の全貌を明らかにすることを目的とします。総計予算主義の原則の適用に当たって、予...

会計の区分(地方自治法第二百九条) 「単一予算主義の原則」とは、「普通地方公共団体の会計は、本来ひとつの会計で経理すべきであるという原則」をいいます。しかしながら、地方自治法では、この原則とは別に、事務又は事業の内容、予算の編成上の理由、執行上の理由等から、一般会計と区分し、特別会計を設置し、及び経理することを認めています。(1) 一般会計特別会計を設けて経理すべきものを除いた一切の歳入歳出予算を...

(1) 出納整理期間(地方自治法第二百三十五条の五及び会計規則第十一条)「出納整理期間」とは、地方自治法の規定により、普通地方公共団体の歳計現金の出納を整理するために設けられた期間(会計年度の翌年度4月1日から5月 31 日までの期間)をいい、その期間は、当該会計年度の未収金及び未払金の整理(※)を行なえるよう定めてられています。これは、企業会計にはない特殊な制度となっています。出納整理期間は、現...

金銭会計事務を行う上で、次に掲げる例にあるもののように、法規等で期限又は時期が特に定められているものがあります。ただし、会計管理者に設けられた期限又は時期を除きます。※次に掲げる例は一般例で、厳密には地方公共団体ごとに定める会計規則等が根拠となります。随時のもの定められたもの期限又は時期会計管理者が求めた場合の収支予定額の通知の期限会計管理者が求めたとき。収入通知の通知の時期直ちに(※)納入通知書...

1 収支命令の取消し収支命令者は、命令又は通知した未執行の収支命令に過誤その他の理由があって、当該収支命令の取消しを行うときは、会計管理者に対し、取消通知により直ちに通知しなければなりません。また、会計管理者は、この取消通知を受けたときは、収入通知又は支出命令の執行を直ちに停止することとなります。このとき、会計管理者は、支出命令書に「取消し」と表示して、当該収支命令者に返送します。2 収支命令の執...

債権差押命令又は債権仮差押命令(以下「債権差押命令等」といいます。)に係る供託は、次のとおりとなります。このような事務は、経常的に発生する事務ではなく、又、正確で迅速な事務処理を要求されます。このことから、債権差押命令等に係る事案に接した主管課は、法務係、契約係、審査係、出納係等と十分に連絡を取り、この事務を処理する必要があります。債権差押命令等と供託基本的な知識市が裁判所により、第三債務者として...

債権譲渡に係る供託に関する解説は、次のとおりとなります。このような事務は、経常的に発生する事務ではなく、又、発生した場合、正確で迅速な事務処理を要求されます。このことから、債権譲渡に係る事案に接した主管課は、法務係、審査係、出納係等と十分に連絡を取り、この事務を処理する必要があります。債権譲渡と供託債権は、民法第四百六十六条第一項及び第二項の規定により、原則自由に譲り渡すことができます(※)。また...

破産手続に係る破産管財人へ支払う場合は、次のとおりとなります。このような事務は、経常的に発生する事務ではなく、又、正確で迅速な事務処理を要求されます。このことから、破産手続に係る事案に接した主管課は、法務係、契約係、審査係、出納係等と十分に連絡を取り、この事務を処理する必要があります。破産と破産手続基本的な知識破産とは、債務者が支払不能にあるとき等をいいます(※)。つまり、弁済期にある債務を持つ債...

1 収支予定表に関する規定地方自治法第二百三十五条の四第一項では、 歳計現金(※)は、「(地方自治法施行令)の定めるところにより、最も確実かつ有利な方法(※2)によりこれを保管しなければならない。」とされています。このことから、会計規則等では、室長又は課長は、収支予定表として毎月の収支予定額を、前月の 25 日まで(※3)に会計管理者へ通知しなければならないとしています。通知された収支予定表は、歳...

1 会計管理者に対する協議について 次に掲げるもののほか、会計事務について特例的な取り扱いをしようとする場合は、会計管理者に事前に協議する必要があります。なお、協議によって定められた特例的な取り扱いは、定められたその年度限りとなります。同様の取り扱いを次年度以降も継続しようとする場合は、原則として新たに協議してください。(1) 会計規則の規定による調定(2) 口頭、掲示その他の方法により納入者に通...

1 期間の計算方法(民法第百三十八条) 私法上の期間の計算方法は、民法第百三十八条の規定に従い、法令若しくは裁判上の命令又は法律行為(以下「法令等」といいます。)に別段の定めがある場合(※)を除き、民法第一編(総則)第六章(期間の計算)の規定(以下「期間計算の通則」といいます。)に従います。また、公法上の法律関係についても、大審院による判例(昭和5年(フ)第4号・昭和5年5月 24 日判決をいいま...

「時効」とは、法律上の真実がどのようなものであるかに関わらず、一定の事実状態が継続し、一定期間経過した場合、これを尊重して正当な事実状態として認め、その上に築かれた法律関係の安定を図る制度となります。この制度は、私法上又は公法上の法律関係に関わらず、一般法の原則として認められるものとなります。民法では、これにつき一定の事実関係について、元々存在しなかった権利を与える「取得時効」と、元々存在していた...

日本では、通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律(昭和六十年法律第四十二号)第三条第一項の規定により、特段の取り決めがない限り、債務の支払いに1円未満の端数が生じた場合は、四捨五入することとされています。しかし、同条第二項の規定により、国、地方公共団体等(「国等」といいます。)が収納する金額と支払う金銭に端数が生ずる場合は、国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律(昭和二十五年法律第六十一号。...

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