時効の中断事由の種類とは?催告、請求など|自治体の債権管理を解説

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時効の中断事由の種類とは?催告、請求など|自治体の債権管理を解説

自治法は、納入の通知、督促について、時効中断に関し、特別の効力を認めている。

 

ここでは、時効中断についての民法、自治法の規定について説明する。

 

1 民法の規定

 

民法に定める時効中断事由は、次に挙げる3つである(民法147条)。これらの行為が時効中断の効力を持つのは、権利者によって権利主張がなされ((1)と(2))、または義務者によって権利が承認され((3))、そのために時効の基礎たる事実状態の継続が破られるからである。

 

(1)請求

 

請求とは、権利者が、時効によって利益を受ける者に対して、その権利内容を主張する裁判上及び裁判外の行為である。@)裁判上の請求、A)支払督促、B)和解及び調停の申立て、C)破産手続等の参加、D)催告については民法に規定があるが(民法149条〜153条)、民事執行法上の配当要求も含まれると解されている。

 

上記@)、C)については、却下、取下げにより、訴え若しくは届出が効力を失ったときは、時効中断の効力を生じない(民法149条、民法152条)。

 

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A)の場合、債務者が適法な異議の申立てをしないときは、債権者は、仮執行の申立てをすることができるようになるが(民訴法391条T)、債権者が30日以内にこの申立てをしないと時効中断の効力を生じない(民法150条)。

 

B)の場合、相手方が出頭せず、又は和解若しくは調停が調わないときは1ケ月以内に訴えを提起しなければ時効中断の効力を生じない(民法151条)。時効完成が近くなってから調停を申し立てたときには、この規定の存在に特に注意する必要がある。

 

D)の場合、6ケ月以内に、より強い権利行使の手続き、即ち、裁判上の請求、支払督促の申立て、和解の申立て、民事調停法若しくは家事審判法による申立て、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え又は仮処分のいずれかの手続きを採らなければ時効中断の効力を生じない(民法153条)。

 

(2)差押え、仮差押え、仮処分

 

これらは、権利者の請求により又は法律の規定に従わないことにより取り消されたときは、時効中断の効力を生じない(民法154条)。

 

また、これらは、時効の利益を受ける者に対してしないときは、その者に通知をした後でなければ、時効中断の効力を生じない(民法155条)。逆に言えば、通知をすれば時効中断の効力を生じる。例えば、物上保証人に対するこれらの手続きは、通知によって債務者に対しても中断力を生ずる。

 

(3)承認

 

承認とは、時効の利益を受ける当事者が、時効によって権利を失う者に対して、その権利の存在することを知っている旨表示することである。

 

特に方式があるわけではない。その権利が存在することを知っている旨表示したと認めることのできる行為は全て承認となる。それ故、支払猶予の申込みなどは、勿論、承認となる。

 

債務の一部弁済も、一部としての弁済であれば、残額についての承認となる。利息のみの支払いも元本の承認になる。

 

上記次第で、滞納者について、承認と認められる行為があったときは、それを何らかの形で記録に残しておくべきである。

 

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(4)時効中断の相対的効力

 

時効の中断は、当事者及びその承継人の間においてだけ生ずる(民法148条)(但し、取得時効に関する164条の規定による中断(占有者が占有を中止し、又は他人によって占有を奪われたとき)は、何人に対する関係でも中断する。)。

 

しかし、この原則には、特殊の関係において例外が定められていることが多いので注意が必要である。連帯債務者の1人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても、その効力を生ずるとする民法434条の規定、主たる債務者に対する履行の請求その他の事由による時効の中断は、保証人に対しても、その効力を生ずるとする民法457条1項の規定などがその例である。

 

2 自治法の規定

 

(1)納入の通知、督促についての規定

 

法令の規定により、地方公共団体がする納入の通知及び督促は、民法153条の規定にかかわらず、時効中断の効力を有する(自治法236条W)。

 

民法153条によれば、催告は6ケ月以内に裁判上の請求、差押え、仮差押え、仮処分などをしない場合には時効中断の効力を生じないが、同条同項は、民法153条の規定にかかわらず、地方公共団体がする納入の通知及び督促について絶対的な時効中断の効力を認めたものである。

 

「納入の通知」とは、自治法231条の規定に基づいてするものをいい(公債権、私債権のいずれにも適用がある。)、「督促」とは、自治法231条の3、自治令171条の規定に基づいてするもののほか、海岸法35条1項、港湾法44条の3等に基づいてするものをいう(公債権、私債権のいずれにも適用がある。)。したがって、自治法236条4項は、公債権のみならず、私債権についても適用がある。

 

納入の通知及び督促には、民法の催告よりも強い時効中断の効力が法定されている以上、納入の通知又は督促をした後、再び督促をしても、再び時効を中断することはできないものとする見解もあるが、最判昭43.6.27は、民法153条の準用により時効中断の効力が認められるとしている。同判例によれば、自治法、自治令に定める督促を行っていた場合であっても、時効完成間際に催告し、6ケ月以内に訴訟等の手続きを採れば時効は完成しないことになる。

 

(2)その他の規定

 

上記納入の通知及び督促について規定を除き、時効中断については民法の規が準用される(自治法236条V)。

 

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