即決和解の費用と流れ、必要書類など|自治体の債権管理

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即決和解の費用と流れ、必要書類など|自治体の債権管理

1 意義

 

即決和解(訴え提起前の和解)とは、裁判上の手続き(訴訟、調停等)を採る前に、当事者双方が裁判所に出頭して、予め当事者間で合意した和解条項について裁判所の判断を求め、裁判所による和解勧告で和解をする手続きである。

 

2 特徴

 

即決和解のメリットとして次の点があげられる。

 

@)即決和解の申立手数料は請求金額の多寡にかかわりなく一律2,000円で足りる。

 

A)請求金額の制限がない。

 

B)金銭の支払請求に限られず、建物や土地の明渡し請求についても申立てができる。

 

C)解決までの時間は短くてすむ(通常1回程度の和解期日で終了)。

 

逆に、即決和解のデメリットとして、当事者間で事前に任意に話合いができない状態であれば、申立てをしても和解不成立で終了せざるを得ない点があげられる。

 

3 即決和解を選択すべき場面

 

当事者の合意した内容で簡易に債務名義を得る方法には、他に公正証書(執行証書)があるが、手続費用は請求金額に応じた費用となる。

 

したがって、予め債務者との合意が可能であり、かつ費用をかけないで債務名義を得たいときには、即決和解を選択するとよい。

 

また、公正証書の作成は金銭請求に限られていることから、金銭請求以外の請求(建物明渡請求など)について簡易に債務名義を得たい場合には、この手続きを選択すべきである。

 

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4 手続きの概要

 

(1)申立て

 

a)申立書(正本1通+副本(債務者の数))

 

即決和解申立ては、「即決和解申立書」を提出して行う。記載事項は次のとおりである。

 

 

 

@)申立人、相手方及び代理人の表示

 

A)請求の趣旨

 

和解の申立てと、特にどのような内容の和解を求めるのかを明らかにする。

 

なお、実務上、「別紙和解条項の趣旨により当事者双方に和解の勧告を求める」又は「別紙和解条項案記載のとおりの和解を求める」と記載して、和解条項案を別紙として添付する取扱いが多い。

 

B)請求の原因及び争いの実情

 

当事者間の法律関係(契約内容等)、それについてどのような紛争が生じたのか、その概要と実情を記載する。

 

C)和解条項案

 

なお、和解により返済条件を変更する際には、必ず期限の利益喪失条項を盛り込むべきである。

 

実際上は、「即決和解申立書」本文に、「当事者目録」、「和解条項案」を綴じ込み一体として作成する。

 

b)添付書類

 

@)代理人指定書

 

A)資格証明書(債務者が法人の場合、代表者事項証明書や商業登記簿謄本などの全部事項証明書)

 

B)「当事者目録」、「和解条項案」の余部

 

裁判所によって異なるが、当事者目録と和解条項案の余部を各書類につき当事者の人数+1部(申立人と相手方それぞれ1人の場合は各3部)の提出を求められることがある。

 

c)申立費用

 

@)印紙

 

一律2,000円。

 

A)郵便切手

 

郵便切手の額・内訳は各裁判所により異なる。

 

d)管轄

 

相手方の住所、居所、営業所又は事務所を管轄する簡易裁判所(民訴法275条T)。

 

当事者が合意で定める簡易裁判所に申し立てることもできる。

 

(2)申立て後の手続きの流れ

 

a)期日の指定

 

即決和解申立書が受理されると、期日が決まり、相手方に申立書副本と期日呼出状が送られる。

 

b)即決和解期日

 

即決和解期日は通常1回で終わり、裁判所が和解案を法律的に適法であると判断した場合には、当事者双方に和解内容を確認して終了する。

 

c)和解成立

 

即決和解が成立すると、和解調書が作成される。この調書は確定判決と同一の効力をもつ債務名義となり、債務者が和解内容を守らなかった場合には強制執行ができる(民調267条)。

 

d)和解不成立

 

当事者が不出頭とか、期日に合意ができなかった場合は、この手続きは終了する(時効中断に関しては民法151条参照。)。

 

なお、当事者双方が出頭した和解期日において和解が不成立となった場合、当事者双方が訴訟への移行申立てをしたときは訴訟手続に移行する(民訴法275条U)。

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