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会計規則等でよく使う規定

1 収支予定表に関する規定

地方自治法第二百三十五条の四第一項では、 歳計現金(※)は、「(地方自治法施行令)の定めるところにより、最も確実かつ有利な方法(※2)によりこれを保管しなければならない。」
とされています。このことから、会計規則等では、室長又は課長は、収支予定表として毎月の収支予定額を、前月の 25 日まで(※3)に会計管理者へ通知しなければならないとしています。

 

通知された収支予定表は、歳計現金の不足が生ずることがないように、支払準備金の状況を適宜把握するため活用されています。
このため、支出予定額の通知がない場合は、執行希望日の支払いに応じられない場合もあります。

 

※ 「歳計現金」とは、歳入歳出現金とも呼ばれ、普通地方公共団体の一会計年度における歳入予算及び歳出予算に属する一切の現金をいいます。一方、当該歳出歳入予算に属しない現金を地方自治法第二百三十五条の四第二項及び第三項の規定により、歳入歳出外現金(歳計外現金
ということもあります。)といいます。
※2 「最も確実かつ有利な方法」とは、行政実例(昭和 38 年 12 月 19 日自治丁行発 93 号)により通常金融機関に預金して安全に保管することであり、かつ、支払準備金に支障のない限り、適時適正に預金による運用の利益を図ることを基本的な原則とする意味であるされています。
※3 会計規則等では、毎月の通知のほか、室長又は課長に毎四半期の収支予定額を通知させることができることとしています。

 

(1) 実際の事務
ア 対象
歳計現金(一般会計及び各特別会計をいいます。)及び歳入歳出外現金(雑部金をいいます。)で、支出命令書等1件当たり、500 万円以上(マイナスの場合はマイナス500万円以下)の収入と支出の予定を前月の 25 日までに財務会計システム等(※)に入力します。
また、歳入還付及び歳出戻入についても入力します。
各会計間、各会計と雑部金間及び基金と会計間の振替も入力します。
ただし、各会計間、各会計と雑部金間の歳入から歳入、歳出から歳出の振替は入力しません。

 

イ 注意事項
(ア) 入力単位は、支出命令書等1枚を1件。
同一予算科目で同日の収入又は支出であっても合算しません。
(イ) 振替で、収入と支出が対となる場合は、収入及び支出の双方に入力
(ウ) 歳入還付は収入にマイナス金額を、歳出戻入は支出にマイナス金額を入力してください。
(エ) 金額は百万円単位で入力してください。また、百万円未満の端数については、収入にあっては切捨てし、支出にあっては四捨五入してください。
(オ) 予定年月日は次のとおりとしてください。
A 入金日等の指定がある場合
収入は納入通知書の納付期限その他定められた期限、支出は支出命令書の支払希望日、相手方の請求書にある支払期限その他定められた期限を、それぞれ予定年月日とします。

 

B 入金日等の指定がない場合
支出は、会計室審査係への持込み日から 10 日後の日付けを予定年月日とします。また、この場合安易に月末としないようにします。

 

B その他の注意
ア 翌月に、入力すべきものがない場合でも、更新の入力が必要
イ 出納整理期間中は、過年度及び新年度の4分月及び5月分にそれぞれ入力が必要
ウ 入力締切日後に変更、追加及び削除が発生した場合は会計室出納係まで連絡が必要
事前に通知がない支出については、支払準備金の都合により、執行希望日の支払いに応じられない場合もあります。
変更等が生ずる場合は、判明後速やかに会計室出納係まで連絡してください。
エ 国及び都からの交付金等区の納入通知書等以外の方法で収入される場合は、通知後、「交付金等入金連絡および納付書送付票」に納付書を添付して会計室出納係まで、速やかに送付してください

 

2 歳計現金の運用に関する規定

一般会計及び各特別会計間の歳計現金の繰替運用とは、会計年度中に資金が一時的に不足し、歳計現金が不足した場合に、その資金不足を補うため、会計規則の規定により長限りで、一般会計及び各特別会計間で現金を融通し、使用することをいいます。
なお、その運用条件は長が決定しますが、金利を定めることもできます。
繰替運用の根拠は、行政実例(※)で解説されているものです。
このほか基金条例の規定で、条件を定めた上、基金に属する現金を歳計現金に繰替運用することもできます。
ただし、会計年度を超えて繰替運用することはできません。

 

※ 行政実例(昭和 28 年4月 16 日)「一般会計等で資金が一時的に不足した場合に、当該団体の内部で融通できるよう繰替運用という方法が認められている。」

 

3 首票金額の表示とその他の記載に関する規定

財務会計システムが導入されると、実際に金額を直接記載することは少なくなりますが、手書きで作成する必要のある金銭会計事務の帳票も残されています。
そのため、次に掲げる金銭会計事務におけるルールについても注意してください。

 

(1) 首標金額の表示について
納税通知書、納入通知書、納付書、請求書、領収書、収入額の通知、支出命令書及びその他金銭の収支に関する証拠書類(以下「金銭会計事務関係書類」といいます。)に首標金額を表示する場合は、アラビア数字を用い、その最初に¥(円記号又は円マークと読みます。)の記号を記載しなければなりません。
アラビア数字を用いることができない、やむを得ない事情がある場合は、漢数字を用い、「一」、「二」、「三」、「十」、「二十」及び「三十」の数字は、「壱」、「弐」、「参」、「拾」、「弐拾」及び「参拾」の事態を用い、その最初に円記号ではなく、「金」と記載しなければなりません。

 

(2) 金銭会計関係書類における金額、数量等の訂正
会計規則では、金銭会計関係書類の金額、数量その他の記載事項は、改ざん(※)することができないとされています。
また、誤って金銭会計書類を作成してしまった場合の対応については、会計規則等に規定があります。

 

※ 「改ざん」とは、文書、記録等の全部又は一部が、故意若しくは過失により、本来なされるべきでない時期に、本来なされるべきでない形式、内容に変更されることをいい、悪意の有無は問いません。そのため、悪意がなくても誤解や知識不足によって、結果として不適切な変更を行った場合も含まれるため注意が必要です。

 

@ 財務会計システム等から出力された金銭会計関係書類の訂正
あ 財務会計システムから出力された、調定決定原議等の収入関係書類や支出命令書等の支出関係書類といった金銭会計関係書類は、首標金額の訂正が一切できません。
訂正が必要な場合は、再作成してください。

 

い 首標金額の訂正でなくても、財務会計システム等で起票する金銭会計関係書類は、件名等が財務会計システム内の歳入簿や歳出予算推定差引簿などにも記録され、その記録は訂正することができません。
このことから、誤って起票した金銭会計関係書類は、必ず訂正入力(※)し、又は取り消した上、正しく起票し直してください。
ただし、会計管理者が必要と認めた場合は、訂正することができるため、再作成が困難な理由がある場合は、会計室審査係へ相談してください。

 

※ 財務会計システムによる起票済支出命令書のうち、訂正入力が可能な箇所は次に掲げる各欄のとおりです。訂正内容が、これらの欄のみである場合は、訂正入力することができます。ただし、次に掲げる2つめの「(債権者の)」以降の欄は、入力内容によって訂正ができないことがあります。
なお、これらの欄以外を訂正する場合は、起票済の支出命令書等を取消処理し、新たに支出命令書を起票し直します。
・ 起票日、支払内容、支払方法、件名及び摘要
・ (債権者の)郵便番号、住所、金融機関、預金区分、口座番号及び口座名義

 

A @以外の金銭会計関係書類の訂正
@以外の帳簿その他収支に関する証拠書類の訂正方法にも決まりがあります。
これらの決まりに従わない訂正方法は、悪意の有無に関わらず改ざんとみなされることもあるため十分注意してください。

 

あ 文字の訂正
(あ) 誤記の訂正
誤記の部分に二本線を引き、横書きのときはその上部に、縦書きのときはその右側に正しい記載をします。
また、削除した文字は明らかに読むことができるようにしておく必要があります。

 

(い) 脱字の加入
横書きのときはその上部に、縦書きのときはその右側に正しい内容を記載し、括り符号を使って、脱け落ちた部分を加入します。また、削除した文字は明らかに読むことができるようにしておく必要があります。

 

い 数字の訂正
数字の訂正をする場合は、その数字が属する他の桁に係る数字等(カンマを含む。)の全てを抹消し、正しい数字を記載しなければなりません。
また、削除した文字は明らかに読むことができるようにしておく必要があります。

 

う 訂正印
文字の訂正や数字の訂正をしたときは、訂正した箇所に、その訂正ができる権限のある者(※)の印鑑を押印しなければなりません。
また、印はシャチハタ等のスタンプ印ではなく、朱肉を使用する印鑑を使用してください。
印は、正しい例のとおり、訂正した部分に係るよう押印する必要があります。
この場合でも削除した文字は明らかに読むことができるようにしておく必要があります。
※ 「その訂正ができる権限のある者」とは、金銭会計関係書類を作成し、又は起案した者、承認者若しくは決定権者をいいます。

 

(あ) 欄外の訂正印(捨印ともいいます。)により訂正する場合は、次のように、訂正する文言に係るよう押印します。
ア 訂正前と訂正後の文字数が違う場合 「○字削除○字加入」
イ 訂正前と訂正後の文字数が同じ場合 「○字訂正」
※ 「何字」を「何文字」に、「削除」を「抹消」に、「加入」を「追加」又は「挿入」とすることも可能です。

 

(3) 外国文による証拠書類及び外国人の署名
会計規則等では、外国文による証拠書類及び外国人の署名については、次のとおり定めています。
実際に必要がある場合で、不明な場合は、会計室審査係又は出納係に事前に協議するようにします。
@ 収支に関する証拠書類で、外国文で記載されているものは、その訳文を添付すること。
A 署名を慣習とする外国の人の収支に関する証拠書類における外国人の署名は、記名押印とみなすことができること。

 

4 裏面の再利用について

現在金銭会計関係書類に使用する用紙は、財務会計システムから出力されるものを始めとして、印刷機や複写機で出力するものがほとんどです。
多くの地方公共団体では、印刷機等での出力に当たっては、環境行動計画等により、裏面利用の徹底を行っているところです。
しかしながら、支出命令書等の金銭会計関係書類は、予算執行等に係る重要な証拠書類であること、他の資料と混在をして廃棄してしまうなどの事故防止の視点などから、金銭会計関係書類には、裏面の再利用は行わないでください。

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