公務の物品管理事務を解説!引継ぎ、検査、監督責任、事故、損害賠償
(1)物品管理者及び物品出納員の事務引継ぎ
@ 物品管理者や物品出納員が異動したときは、前任者は速やかに担当した物品事務を引継がなければなりません。
A 前任者が死亡や休暇などの事故のために事務の引継ぎが出来ないときは、その上司は他の職員を命じて引継ぎをすることになります。
B 組織の変更などで、物品管理者や物品出納員の担当事務の全部又は一部が変更したときにも、引継ぎが必要となります。
C 引継ぐ物品が備品・動物のうち備品に相当するものである場合は、財務会計システムに記録しなければなりません。
D 引継ぎをするときは、双方立会いの上帳簿及び関係書類と現品を照合し、引継ぎ報告書に連署し上司に届出をします。
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(2)検 査
物品の管理は、その使用実態に対応し、事務事業の能率向上を図るために、課等を単位に実施されています。このため、所属の部長・室長は、自己検査を行い、適切な物品管理に努めなければなりません。
@ 自己検査
部長・室長は、所属する物品管理者及び物品出納員が行っている物品の出納、保管、供用、帳簿の整理等管理事務や物品使用状況について、毎年一回検査をしなければなりません。
A 会計管理者の調査
会計管理者は、物品管理事務の指導及び統括を行うべき立場にあり、物品管理の実情を把握する必要があると認めるときは報告を求めたり、調査を行うことができます。
(3)監督責任
@ 部長又は室長の監督責任
所属する物品の出納及び保管その他の物品の管理事務について、所属する物品管理者、物品出納員を指導監督しなければなりません。
A 物品管理者の監督責任
供用中の物品が、使用者によって必要な注意を払って使用されているのかを監督しなければなりません。
(4)事故(紛失・損傷の報告)
物品管理者、物品出納員又は物品の使用者は、使用中の物品や保管中の物品に損傷や紛失などの事故があったときには、直ちに事故報告書を作成し、所属の部長又は室長に報告しなければなりません。
部長又は室長は、事故報告書に意見を付し、会計管理者を経て首長に報告します。
「意見」とは、当該事故(紛失・損傷)の原因、責任の所在(具体的には、故意又は重大な過失があるか否かについての判断及びその理由)、今後の対応(改善措置が用意されている場合はその内容)等をいいます。
(5)賠償責任
物品管理者、物品出納員又は物品の使用者が、故意又は重大な過失によって使用中の物品や保管中の物品を亡くしたり、壊したりしたときには、それにより生じた損害は賠償しなければならなりません。