決算とは|自治体の決算事務の流れを分かりやすく解説

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決算とは|自治体の決算事務の流れを分かりやすく解説

1 決算の意義

決算とは、一会計年度の歳入歳出予算の執行実績を表示した計算表、いうなれば数字で表した行政活動の実績です。これにより、その年度の行政運営の適否が判断され、また、今後の予算編成や執行に当たっての指針ともなります。決算は、議会の議決(認定)事項の1つです。
→ 【自治法】第96条(議決事件)第1項

 

2 決算事務の流れ

 

会計管理者 ・・? ○ 「決算書」、「付属書類」
↓提出
首長 ・・・・・・・ ○ 決算書、付属書類、「基金運用状況調書」
↓審査に付す
監査委員 ・・・ ○ 審査、「意見書」
↓意見書の送付
首長 ・・・・・・・ ○ 決算書、付属書類、基金運用状況調書、意見書、「主要施策の成果」
↓議決(認定)に付す
議会 ・・・・・ ○ 認定

首長 ・・・・・・・ ○ 決算の公表(住民へ)、報告(都道府県知事へ)

 

3 決算事務の概要

(1) 会計管理者の事務
出納閉鎖により確定した金額で、毎会計年度、歳入歳出予算について決算を調製し、かつ部(室)長から送付された書類を基にしてその付属書類(歳入歳出決算事項別明細書、実質収支に関する調書、財産に関する調書)、さらに参考書類(決算概要説明、決算総括)を作成し、出納閉鎖後3ヶ月以内に首長に提出します。
決算書と付属書類の様式は、総務省令で定める様式を基準としています。

 

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@ 歳入歳出決算書? 歳入歳出予算書の区分に従い、款・項の科目について作成したもの。
A 歳入歳出決算事項別明細書? 歳入歳出予算事項別明細書の区分に従い、款・項・目・節の科目で作成したもの。決算書の内訳書にあたるもの。
B 実質収支に関する調書? 決算書の歳入歳出差引残額(形式収支)から、翌年度に繰り越すべき財源(繰越明許費繰越額等の財源)を引き、その年度の収入支出の実質的な差引額を明らかにしたもの。
C 財産に関する調書? 決算書では表すことができない財産(公有財産、物品、債権、基金)の変動について明らかにするため、その年度中の増減と3月末現在の現在高を表したもの。
D 決算概要説明? 予算説明書に対応するものとして、款・項・目・節別、かつ歳出の場合には事業別に、収入・執行内容を説明したもの。
E 決算総括? 決算額から、前年度からの繰越金、繰越事業費の財源・執行額、会計間の繰入・繰出金を差し引き、その会計年度内に行った行政活動に伴う収入・支出額を表したもの。

 

(2) 首長の事務
基金の運用の状況を示す書類(基金運用状況調書)を作成し、決算書・付属書類とともに監査委員の審査に付します。又、当該会計年度における主要な施策の成果を説明する書類(主要施策の成果)を作成し、決算書・付属書類・参考書類、決算審査意見書とともに議会へ提出します。
(3) 監査委員の事務
首長から提出された書類について審査し、さらに各部から決算の概要について聴取し、決算審査意見書(歳入歳出決算、基金運用状況)を作成して首長に提出します。
→ 【自治法】第233条(決算)、【自治令】第166条(決算)、【自治法】第241条第5項(基金)

 

4 決算の認定、報告、公表その他

(1) 決算の認定
@ 首長は、歳入歳出決算書とその付属書類に決算審査意見書を付けて、次の通常予算を議する会議までに議会の認定に付します。決算は、第3回定例会(9月議会)で審議されます。
→ 【自治法】第233条(決算)第3項
A 議会は、歳入歳出決算書について、監査委員の審査意見とともに審議し、認定します。この決算認定の議決は、これによって決算の収支を変更するものではなく、いわば決算の確認行為です。議会は決算の認定をしないこともできますが、認定しない場合においても、決算の効力自体に影響を及ぼすものではありません(【行実】昭31.2.1)。

 

(2) 決算の報告と公表
決算の認定後、首長は認定に関する議会の議決と監査委員の意見とを合わせて、決算を都道府県知事に報告し、かつ、その要領を住民に公表します。
→ 【自治法】第233条(決算)第6項

 

(3)? 決算書類の保管
各部・室及び会計管理者は、収入通知や支出命令等の決算の証拠書類を整理保管しなければなりません。

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