資金管理とは｜大口収支の通知方法 公務員の財務会計
１ 資金管理とは
予算は、その会計年度の歳入により、その会計年度の歳出が賄われ、歳入額と歳出額が同額です。会計年度の初日である４月１日にその年度の歳入額全額が収入されれば、資金繰りに関する問題は生じません。しかし、年間を通して見ると、支出に見合った収入が常にあるとは限らず、常時収入と支出の予定を把握し、資金不足とならないように市の収支状況を管理する必要があります。このことを｢資金管理｣といいます。
万一、資金の不足が見込まれる時には、基金から一時的に資金を繰り替えて使用(繰替運用)したり、それでも不足する場合には金融機関から借金をしてでも(一時借入金)、支払いに対応しなければなりません。このような事態を最小限にするためにも、各課の協力のもと、会計室では資金管理に努めています。
２ 大口収支予定額の通知
会計室では、前会計年度の収支データを基に、資金管理対象月の２か月前に収支予定計画を立案しています。さらに、資金管理対象月の１か月前には、詳細な収支予定計画を立案するため、各課・室から資金管理対象月分に係る大口（およそ1 件 500 万円以上）の収支予定データの通知（※）を受け、より精度の高い計画を立案し、資金管理を行っています。
※ 各課・室が財務会計システムに入力することにより、自動的に会計室に通知されます。
（１） 収支予定額の通知対象範囲
各会計・雑部金であって１件 500 万円以上の収支を通知の対象とします。その他次に掲げるものも通知対象となります。ただし、各会計・雑部金間の歳入→歳入、歳出→歳出の振替整理は対象外とします。
① 歳入還付・歳出戻入に係る収支
② 基金→各会計、各会計→基金、歳入歳出間の振替整理
（２） 通知時期
資金管理対象月の前月の概ね 15 日から 25 日までの間に各課・室担当者が財務システム等に入力します。
（３） 財務会計システム等の入力方法その他注意事項について
① 入力単位は、支出命令書１枚を１件として入力します。また、同科目、同日予定の支出命令書であっても合算しません。
② 通知対象となる各会計・雑部金の振替等で収入支出が対となる場合は、収支両方に入力してください。
③ 歳入還付は、収入にマイナス金額を、歳出戻入は支出にマイナス金額で入力してください。
④ 金額は百万円単位で５百万円以上の金額を入力（※）します。また、桁数の誤り（※）には特に注意してください。
※ 百万円未満の端数は、収入にあっては切捨て、支出にあっては四捨五入します。
※２ 百万円単位であるため、その単位を誤ると相当額の差となるため、十分な注意が必要です。
⑤ 確定していない金額は、確定次第、会計室出納係まで連絡をしてください。
⑥ 予定年月日の設定の考え方は次のとおりです。
ア 支出における予定日
（ア） 入金日の指定がある場合
・ 支払希望日又は払込書等の納付期限の日
（イ） 入金日の指定がない場合
・ 会計室審査係への持込日より 10 日後の日
※ この際安易に月末とすることがないようにしてください。
⑦ その他注意事項
ア 出納整理期間である４月・５月は両年度入力する必要があります。
イ 入力締切日以降は各課・室では入力ができなくなります。このため、大口収支予定に変更・追加・削除が発生した場合は、会計室出納係まで連絡してください。
ウ 大口収支の予定が突然発生し、又、判然とせず、通知していない場合でも、判明後は、速やかに会計室出納係まで連絡してください。なお、事前に大口収支予定の通知がない支出は、支払準備金の都合により、執行希望日の支払いに応じることができない場合があります。
エ 国及び都道府県からの交付金については、大口収支予定入力後、納付書に「交付金等入金連絡および納付書送付票」を添付して出納係に送付してください。