振替収支と科目更正とは|公務員の財務会計

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振替収支と科目更正とは|公務員の財務会計

1 振替収支の概念

「振替収支」とは、実際に現金の収入や支出を行わずに、書類上で整理する経理方法をいいます。また、振替収支することを会計規則では「振替整理」といいます。
振替整理は、執行機関に新たな予算執行権を付与することとならない範囲内において、執行機関限りで行うものとなります。このため、地方自治法等の法令に根拠を有するものではありません。しかしながら、例外の規定であるため会計規則等に定めがあることが通例です。
振替整理ができる範囲は一般的に次のとおりとなります。
(1) 各会計間又は同一会計内の収入支出(使用料や手数料の支出、一般会計と基金との間の収入支出など)
(2) 地方自治法施行令第百四十六条第一項及び第百五十条第三項の規定による繰越金及び歳計剰余金の繰越し
(3) 各会計間における歳計現金の繰替運用
(4) 市と私人等との間の債権債務の相殺
(5) 歳計現金と歳入歳出外現金との間の収入支出
(6) 条例に定める使用料のための収入支出
(7) 基金と各会計間の収入支出
(8) (1)から(7)までに掲げるもののほか、特に会計管理者が指定した事項

 

2 科目更正の概念

「科目更正」とは、実際に現金の収入や支出を行わずに、書類上で整理する経理方法をいいます。
なお、財務会計システムでは、振替整理の手法により処理しています。
科目更生は、執行機関に新たな予算執行権を付与することとはならない範囲内で、地方公共団体の外部の者との間において訂正する必要のない誤りを執行機関限りで行うことは差し支えがないという理論から許されているものとなります。このため、地方自治法等の法令に根拠を有するものではありません。
振替整理の手法により処理する場合は次のようなものがあります。
(1) 収入支出年度及び科目の更正( 誤って支出又は収納した科目の修正などをいいます。)
(2) 財務会計システムによって管理する帳簿記載事項の更正
(3) (1)及び(2)に掲げるもののほか、特に会計管理者が指定した事項

 

3 2つの課にまたがる収入支出について振替整理をする場合

2つの課にまたがる収入支出について振替整理をする場合「振替元」と「振替先」の決裁欄にそれぞれ決裁が必要となります。

 

4 条例に定める使用料及び手数料に係る振替整理の場合

条例に定める使用料及び手数料に係る振替整理は、「振替元」の振替収支命令書のみ決裁し、「振替先」の振替収支命令書は未決裁のままで「振替元」に添付の上、会計室に送付してください。
会計室では、執行処理後、この未決裁の振替収支命令書に執行印を押印の上、収入日計表とともに、振替元の歳入徴収者へ送付します。当該歳入徴収者は、これを決裁し、保管します。

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