公務員の財務、金銭会計とは
財務の概念
「財務」とは、財政に関する事務を総称する言葉です。
「財政」とは、普通地方公共団体(※)の長が、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百四十九条第六号の規定により、その行政目的を達成するために必要な現金等の財産を取得(※2)し、管理(※3)し、及び処分(※4)する一切の作用をいいます。
また「会計」とは、財務の一部であり、現金等の財産を取得し、管理し、及び処分する手続、決算の調製及びこれらに附帯するものをいいます。
なお、現金、有価証券及び物品の受入れ及び払出しを、特に「出納」といいます。
※ 「普通地方公共団体」とは、都道府県及び市町村並びに特別区をいいます。以下同じです(地方自治法第一条の三第二項及び第二百八十一条第二項)。
※2 ここでいう「取得」とは、現金等の財産を購入し、交換し、又は寄附の受納等その他現金等の財産を取得することをいいます。
※3 ここでいう「管理」とは、現金等の財産の権利が移転又は消滅することなく、その性質を変更しない範囲において使用し、収益し、維持(時効の完成猶予の手続続等その他維持に必要な事務を行うことをいいます。)し、又は信託する等その他現金等の財産を管理することをいいます。
※4 ここでいう「処分」とは、現金等の財産の権利を移転(その財産を交換し、又は贈与する等をいいます。)させることのほか、事実上の変更(消費、廃棄等をいいます。)を加えることをいいます。
金銭会計事務とは
「会計事務」とは、現金・有価証券・物品の出納保管、決算及びこれらに附帯する事務をいいます。
会計事務は、その経理の種類に応じ、「金銭会計事務」と「物品会計事務」とに分けることができます。
つまり、「金銭会計事務」とは、会計事務のうち、現金・有価証券に係る会計事務において、普通地方公共団体の様々な需要を満たすための支払の財源となるべき現金・有価証券の出納保管、決算及びこれらに附帯する事務をいいます。
金銭会計の階層
大階層 | 中階層 | 小階層 | 小々階層 |
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財務 |
予算事務 | 省略 | 省略 |
契約事務 | 省略 | 省略 | |
会計事務 |
物品会計 | 省略 | |
金銭会計 |
現金の出納 | ||
現金の保管 | |||
決算 | |||
付帯する事務 |